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映画 「激動の昭和史 沖縄決戦」 のご紹介

 昭和46年度作品。「日本のいちばん長い日」と同じ岡本喜八監督。

 沖縄戦のアウトラインを知ることができる唯一の作品です。

第32軍司令官牛島満中将を小林桂樹、参謀長長勇少将を丹波哲郎、実質的な作戦立案者である高級参謀八原博通大佐を仲代達也が好演。
戦後も生き残った八原博通氏の著書「沖縄決戦」をもとに描かれており、沖縄戦全般を知るうえで格好の映画だと思います。
第32軍創設から着々と増強される守備兵力、それに基づいて起案される迎撃体制。しかし、第9師団の台湾への抽出により、戦略持久戦へと方針変換されていく様子が良く理解できます。

戦闘が始まるや、大本営との確執から計画される総攻撃。死中に活を求めようとする長参謀長と、あくまで既定方針を貫こうとする八原高級参謀とのせめぎ合いの見ものです。

合わせて、戦艦大和以下の海上特攻の様子を、「戦艦大和ノ最期」の著者吉田満氏(当時学徒出身の海軍少尉)の視点で描いたり、菊水特攻作戦を実写と特攻隊員の遺書とで描いたりもしています。
「プライベートライアン」には及びませんが、戦争の冷酷さも一定描かれています。

この映画を見て改めて思うのは、軍上層部があまりにも沖縄県民をかえりみなかったことです。厳しい見方かもしれませんが、32軍はあくまで首里戦線で最期まで戦うべきだったと思います。であれば、摩文仁に司令部を移して戦われた、軍民混在して戦われた地獄絵のような戦闘はなかったでしょう。沖縄県民が受けた惨害を考えれば、半月ほど玉砕を延ばしたことなど、比較にならないと思います。

ただ、小禄地区を守備した海軍部隊も描かれており、その司令官であった太田実少将が訣別電報で送った有名な「沖縄県民かく戦えり・・・」には、ほんの少し心慰められるものがありました。

もちろん、ひめゆり部隊や鉄血勤皇隊のことも描かれています。
映画の随所に、米軍上陸前の艦砲射撃で母親を失い、戦場をさまよう少女が登場します。その少女が累々たる死体の中から水筒を見つけて、その水を飲むというシーンで映画は終わります。
思わず胸にぐっとくる場面なのですが、皆さんはどう感じられるでしょうか。

(奈良県在住 50代 男性)
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